デイサービスセンターに月4回通うたびに
利用者さんとの会話を楽しんでいます。
この方はどんな人生を歩んできたんやろう。
おひとりお一人、お話するたびに、
だんだん好きになっていって
おもしろくなっていって、
いろいろと興味が湧いてきます。
先日は若手男性のT内さんと会話が弾みました。
話題は「認知症」。
植物をこよなく愛するT内さん。
散歩の楽しみを語り合っていたら、
「認知症には散歩がいいんですよ。
だから、私は朝夕2回、必ず散歩してますよ。」
あー、やっぱりT内さんは自分の認知症のこと、わかってて受け入れておられる。
「T内さん、なんで人は認知症になるんでしょう?」と思い切って聞きました。
「お酒と甘いものと老廃物が原因みたいですよ。
脳は糖分とり過ぎたらあかんみたい。
しょうがないわな~。お酒が大好きで食いしん坊なんだから、、、。」
「女房は私がボケてるからそんなに食べるんだって言うけど、
もともと食いしん坊なんだからしょうがない。」
容姿も素敵な初老のT内さん。
恵まれた環境で育ってこられたこと、
いろんなおはなしから想像できます。
なんて言ったって新宿育ち。
大原麗子と吉永小百合と同じ高校に通ってたらしい、、、、。
ほんまかいな!と思うお話が飛び出します。
93歳女性の方が
「私は内職で鹿の皮の手袋を縫ってましたんやで。」
とお話されると、向こうの机からT内さんが会話に参加します。
「鹿の皮は運転するときに、汗が出ても滑らないんですよ。
私もラリーに出るとき、はめてましたよ。」
「は?ラリー?なんですか、それ?」
「あんた、車の競争やんか。」とN沢さん。
「大学の自動車部に入っていたんですよ。
オフロードのラリーもやってましたよ。」
「へ~!死ぬかもしれへん恐怖感はなかったんですか?」
「死ぬなんて思わへんよ。
自分の運転技術を信頼してるんだから。」
出たー!自分に対する揺るぎない自信!
「私はもういつ死んでもいいんですよ。
やりたいことはいいことも悪いことも全部やってきたから、
もう思い残すことは何にもないですよ。」
「T内さん、死ぬことに恐怖はないんですか?」
「私が死んでも嫁さんや子どもたちはもう困ることはないんだから
何にも心配いりませんよ。」
「自分の存在が無くなることは怖くないんですか?」
「そんなの怖くないですよ。
生きてる間、毎日幸せやなーと思って暮らすだけで充分ですよ。」
「はぁ~。まあ結局一瞬一瞬の積み重ねですもんね。」
「そうですよ。自分にできることは一生懸命やって、
できないことをくよくよしてもしょうがない。」
「世の中のためにと思ってやる仕事より、自分がやりたいことをして
結果的に世の中のためになる、というほうがいい仕事ができるんじゃない?」
「ガンなんて、病院に行くからわかるだけであって、昔の人はガンがあっても
知らないでただ死んでいくだけでしょ。
早期発見、早期治療なんて、ただ毒をチビチビ入れられるだけですよ。
病院のベッドに縛り付けられるなんてごめんですよ。余計に病気になっちゃうよ。
ここだって、ほんとは来たくないんだけど、まあ陶芸や歌があるから来てるんですよ。」
はぁー。根っからの自由人なんですねー。
「T内さん、人は何のために生まれてくるんでしょうかね?」
「ん?人という種の保存のために生まれてくるんでしょ。
そんなこと、ほんとは考えんでもいいのかもしれないよ。」
「なるほどー。そうかもしれませんね。
T内さんのその自分に対する自信はどこから来るんですか?」
「やっぱりビー玉、メンコ、コマ回し。勉強なんかしたことなかったけど
遊びは真剣でしたね。勉強もなんでか知らんけどできたけどね。」
T内さんの作品作りのミソはポジティブ思考。
思うようにはなかなかいかないのが作陶です。
目標の形にならなくても大丈夫。
「今日のは今までで最高の出来かもしれんよ。」
と常に大満足。
「認知症には散歩がいいんですよ。
見るってことは目からの脳への刺激になるんですって。
河原で小石を拾って手先も動かしてるでしょ。
いいことだらけですよ。」
前向きな認知症。
尊敬します。
利用者さんとの会話を楽しんでいます。
この方はどんな人生を歩んできたんやろう。
おひとりお一人、お話するたびに、
だんだん好きになっていって
おもしろくなっていって、
いろいろと興味が湧いてきます。
先日は若手男性のT内さんと会話が弾みました。
話題は「認知症」。
植物をこよなく愛するT内さん。
散歩の楽しみを語り合っていたら、
「認知症には散歩がいいんですよ。
だから、私は朝夕2回、必ず散歩してますよ。」
あー、やっぱりT内さんは自分の認知症のこと、わかってて受け入れておられる。
「T内さん、なんで人は認知症になるんでしょう?」と思い切って聞きました。
「お酒と甘いものと老廃物が原因みたいですよ。
脳は糖分とり過ぎたらあかんみたい。
しょうがないわな~。お酒が大好きで食いしん坊なんだから、、、。」
「女房は私がボケてるからそんなに食べるんだって言うけど、
もともと食いしん坊なんだからしょうがない。」
容姿も素敵な初老のT内さん。
恵まれた環境で育ってこられたこと、
いろんなおはなしから想像できます。
なんて言ったって新宿育ち。
大原麗子と吉永小百合と同じ高校に通ってたらしい、、、、。
ほんまかいな!と思うお話が飛び出します。
93歳女性の方が
「私は内職で鹿の皮の手袋を縫ってましたんやで。」
とお話されると、向こうの机からT内さんが会話に参加します。
「鹿の皮は運転するときに、汗が出ても滑らないんですよ。
私もラリーに出るとき、はめてましたよ。」
「は?ラリー?なんですか、それ?」
「あんた、車の競争やんか。」とN沢さん。
「大学の自動車部に入っていたんですよ。
オフロードのラリーもやってましたよ。」
「へ~!死ぬかもしれへん恐怖感はなかったんですか?」
「死ぬなんて思わへんよ。
自分の運転技術を信頼してるんだから。」
出たー!自分に対する揺るぎない自信!
「私はもういつ死んでもいいんですよ。
やりたいことはいいことも悪いことも全部やってきたから、
もう思い残すことは何にもないですよ。」
「T内さん、死ぬことに恐怖はないんですか?」
「私が死んでも嫁さんや子どもたちはもう困ることはないんだから
何にも心配いりませんよ。」
「自分の存在が無くなることは怖くないんですか?」
「そんなの怖くないですよ。
生きてる間、毎日幸せやなーと思って暮らすだけで充分ですよ。」
「はぁ~。まあ結局一瞬一瞬の積み重ねですもんね。」
「そうですよ。自分にできることは一生懸命やって、
できないことをくよくよしてもしょうがない。」
「世の中のためにと思ってやる仕事より、自分がやりたいことをして
結果的に世の中のためになる、というほうがいい仕事ができるんじゃない?」
「ガンなんて、病院に行くからわかるだけであって、昔の人はガンがあっても
知らないでただ死んでいくだけでしょ。
早期発見、早期治療なんて、ただ毒をチビチビ入れられるだけですよ。
病院のベッドに縛り付けられるなんてごめんですよ。余計に病気になっちゃうよ。
ここだって、ほんとは来たくないんだけど、まあ陶芸や歌があるから来てるんですよ。」
はぁー。根っからの自由人なんですねー。
「T内さん、人は何のために生まれてくるんでしょうかね?」
「ん?人という種の保存のために生まれてくるんでしょ。
そんなこと、ほんとは考えんでもいいのかもしれないよ。」
「なるほどー。そうかもしれませんね。
T内さんのその自分に対する自信はどこから来るんですか?」
「やっぱりビー玉、メンコ、コマ回し。勉強なんかしたことなかったけど
遊びは真剣でしたね。勉強もなんでか知らんけどできたけどね。」
T内さんの作品作りのミソはポジティブ思考。
思うようにはなかなかいかないのが作陶です。
目標の形にならなくても大丈夫。
「今日のは今までで最高の出来かもしれんよ。」
と常に大満足。
「認知症には散歩がいいんですよ。
見るってことは目からの脳への刺激になるんですって。
河原で小石を拾って手先も動かしてるでしょ。
いいことだらけですよ。」
前向きな認知症。
尊敬します。