遠くの山々にこぶしの花が咲いて、
ところどころ、ほわっほわっと白くなっています。
いろんな花が次々咲いて
土のにおいと肥料のにおいと花の匂いと
いろんな匂いが合わさって、もわんとした春の空気になりました。
離任式があったり、新旧入れ替えの季節です。
先日、信楽の子育て支援センターのK子先生に
お疲れさまとありがとうを伝えに行きました。
退職して家族との時間を大切に
自分の足元をしっかりしようと
14年間続けてきた仕事にキリをつけられました。
だんなさんがガンで自宅療養中、お義母さんが寝たきりで認知症。
できたら家で看取ってあげたい、と。
だるまさんのような丸々とした身体で
二重アゴの丸々とした顔で
細い目はいつも笑っていて、
出会うといつもはち切れそうな笑顔で、
ギュッと手をにぎってくれて、
手をにぎったままおしゃべりしてくれます。
14年間、子育て支援センターで信楽の小さな子どもたちは
大きなあったかいK子先生にだっこしてもらって、
若いお母さんたちはK子先生にギュッと手をにぎってもらって
話を聞いてもらって、、、。
今は亡き躁鬱病だったM坊さんも支援センターでくつろいで、
K子先生に甘えてはったなー。
信楽在住、精神病おじさんの自作の詩集も読ませてくれました。
「Kっちゃん、ええこと書いてるやろ!自分で自分を励まして
詩を書いてやってんわー。」と。
子どもだけでなく、いろんな人を支援していたK子先生。
そして、なちゅままのやることをいつも応援してくれて
「みなさんのおかげで私もいろいろ教えてもろて、
勉強させてもらいましたわー。」と。
こちらこそやわ。K子先生!
支援センターでもう会えないと思うと
名残惜しく、なちゅまま古株の3人でおしかけて
ベラベラおしゃべりしました。
そして、K子先生の言葉に何度も涙が出ました。
寝たきりのお義母さんのことを
「神様よりも大きな存在やなーと思えてきて、、。」
「何にもできひんけど、ただ居てくれるだけでありがたいんやわー。」
「孫が帰ってきたときに、おばあさんをお風呂に入れてやろ、言うて
素手でおばあさんの身体をこすってやったり、
素手で入れ歯を洗ってやったりする姿を見て、
私ももっとおばあさん、大事にしたいと思てねー。」
K子先生の口から出てくる言葉は
やさしさと感謝の気持ちで満ちていました。
「先生、私なんか、めっちゃ冷たい嫁やでー。
おばあさんに対して、いつか先生みたいな気持ちになれるんやろか?」
と聞いてみました。
「私も若いころは、この人と一緒のお墓に入るなんて
いややわーと思ってたよ。
心にもないことは言えへんから、やさしい言葉も
かけへんかったわー。
何でも無理したらあかん。」と。
ありがとう。K子先生、、、。
K子先生、退職後は漬物部屋作ったり、
近所のひきこもりの人たちが出てこれるような
場所作りをボチボチするそうです。
気になりながらできなかったことを
していきたい、と。
地域で頼りになるK子先生。
K子先生に引退はないようです。
K子先生、漬物部屋作り、手伝いに行かせてくださいね~。
photo by kanoko